一人で仕事をしていると、無理にでもセミナー等に参加して勉強しないと、あっという間に浦島太郎になってしまう。もう既に浦島太郎か…?!
ということで、AIPPIの研修に参加してきました。

「米国出願時の注意点」というテーマの研修で、不明確になるクレーム文言、Means Plus Function (MPF)、101条(Alice判決)、発明者認定と、内容てんこ盛りでした。

個人的に面白かったこと2つ。

(1)MPF
最近は、審査段階でUSPTO審査官が「このクレームエレメントはMPFと判断して審査しますよ~」とOAで指摘してくれるらしい。
こういった指摘があった場合、何ら反論せずに登録になってしまうと、後々訴訟等になった際にも、そのエレメントがMPFであることを自認してしまったと解釈される可能性があるとのこと。なので、不服があるなら審査段階で反論しておこうね、って話でした。

(2)クレーム数
米国ではマルチのマルチクレームは禁止ってのは周知の通りですが、では、マルチのマルチクレームのクレーム数は何個としてカウントされるか、という演習問題がありました。
「え~、禁止されてるからカウント不可じゃないかなぁ」と思ったら、クレーム数1として数えるとのこと。
例えばこんな感じ。
1. A device comprising…
2. The device according to claim 1,
3. The device according to claim 1 or 2,
4. The device according to any one of claims 1 to 3,
この場合、クレーム4は米国で禁止されているマルチのマルチクレームですよね。でも、出願時に料金計算をする必要があるので、便宜上、クレーム4はクレーム数1としてカウントして、上記の4つのクレームの場合、全クレーム数は1+1+2+1=5、即ちクレーム数5とカウントされるのだそうです。へぇ~そうなんだ、という感じでした。

で、結局、マルチのマルチクレームはどうなるかというと、審査の段階でobjectionを受けるものと思います。
http://www.uspto.gov/web/offices/pac/mpep/s608.html#d0e45256
MPEP 608.01(N)
“Form Paragraph 7.45:
Claim 4 is objected to under 37 CFR 1.75(c) as being in improper form because a multiple dependent claim cannot depend from any other multiple dependent claim. See MPEP § 608.01(n). Accordingly, the claim has not been further treated on the merits.”